農業を始めて・・(サポーター:いちこさん)
私は高校卒業まで上田で過ごし、大学進学のためこの地を離れ、関西で約8年半過ごした後再び上田に帰ってきました。現在は実家の農園を継ぎ果樹栽培をしていますが、農業をするために戻ってきたわけではありませんでした。都会の生活も刺激があって楽しかったですが、戻ってきてから数年間はバイトをしてのんびりしていました。
家庭の事情で長くは果樹園を存続できそうにないと知ったとき、幼い頃から慣れ親しんだ土地やそこから眺めていた景色を見ることができなくなるのかと思うと、自分でも驚くくらいとても寂しく感じました。何か私にできることはないか?そう思ったとき、「農業の勉強はしてきていないし、私に農業は無理だろう・・・」と消極的な自分と「誰だって初めは初心者。やってみなきゃ分からない」という前向きな自分がいました。私が農業をすることについて、家族からは猛反対されましたし、家族以外からも不安そうな視線を浴びることが多かったです(今でもありますけどね)。やってみなきゃ分からないと言いつつも、不安なのは私も同じ。あまり気負わずに、やってダメなら辞めればいい、くらいの気持ちで農業を始めました。
農業を始めたばかりの頃、私はあることに気が付きました。それは、個人農家だと身内以外の誰とも喋ることなく一日を終えることが、多々あるということです。会社に務めていた頃は、誰とも話さずに済む時間を求めていましたが、いざ話す相手がいないとなるとそれはそれで気が滅入るものです。そこで、就農して約1年経った頃に上田と真田の青年クラブ(上田:上田農業青年会議、真田:青葉会)に所属することにしました。農業と一言で言っても、所属している会員の作目や経営規模は様々ですし、上田は同世代の会員が多く、真田は上の世代の会員が多いのでとてもいい刺激になります。青年クラブだけでなく、農協などの組織にも属することで、いろんな方面に「農業頑張ろう!」と日々励んでいる仲間がいることが支えになっています。
上田の地も例に漏れず農地を手放す人が年々増えています。新規就農者や私の様に親元就農する人もいますが、荒れ地が増えるペースにはまだまだ追いつきません。農業を生業にするだけでなく、自家用に野菜や果物を栽培するために畑を借りることも荒れ地を増やさないこと、地域貢献に繋がります。
畑で何か作ってみようかな~と思われた方、ご相談ください😊