緩まりに来ませんか?(サポーター:久保田さん)

暑い暑い暑い夏が、やっと終わったと思ったら・・・
(本当に今年暑かったので3回言います!)
たぶん、今月末には「タイヤ交換した?」なんて会話が繰り広げられるんでしょうね。
この数年、夏が長すぎて、秋を感じないまま一気に冬に突入している気がします。
秋が短くなった分、自然はその短さの中にギュッと秋のサイクルを詰め込んできています。

半年ほど前から、お仕事に疲れてしまってお休みされている方の復職サポートをしています。それは一般的に「復職支援」「リワークプログラム」と言います。
復職するまでのお休みの期間、いろいろなプログラムを使って心と身体を整えてもらうのですが、中でも自然に触れるプログラムの威力にビックリさせられっぱなしです。

半世紀近くこの地に住んできて、当たり前のように広がる山並みの景色や、空気の清々しさ、水の美味しさ等々に有難みを感じずに暮らしてきました。
都会から移住したいと言われるみなさんの「うらやましぃぃぃ」という声を聞くたびに、「そうかなぁ?」「都会の方が便利なのに」と内心思っておりました。

そんな自然豊かな上小地区半世紀在住の私でも、まだまだ未体験のことがありました。
今年の短い秋にリワークプログラム参加中のみなさんと体験した、栗やくるみ拾い、さつま芋掘りに、焚火会。

アウトドア嫌いな私さえも、「めちゃくちゃ楽しい!」と秋の日差しの中、はしゃぎまくりました。こんなに楽しいことを、今までスルーしていたなんて・・・
参加されていたみなさんも満面の笑顔でめちゃくちゃ輝いていました!
栗やくるみは後日のリワークプログラムでお菓子に変身!さつま芋は焚火会の時にほくほくの焼き芋になりました。

「リワークプログラムで栗拾いや焚火会をしています」と施設見学に来られた方に説明すると、「え?」と言う顔をされます。
もちろん、日々座学のプログラムもあるんですけどね(笑)
そんなレクリエーション的なプログラムで復職の糧になるのか、不思議がられます。

引っ張り過ぎて、ノビノビになってしまったゴム。
同じ姿勢をし過ぎて、肩こりや腰痛になってしまう体。
伸ばしたり、緩めたりしないとゴムも筋肉もダメになっちゃいますよね?

復職までに、引っ張り過ぎた心と身体を正常値に取り戻すには、一度緩めないとダメなんだと思います。その緩めることにめちゃくちゃ威力を発揮するのが、自然の中でのプログラムなんです。

アウトドア嫌いな私も最初は「えぇ・・・」と半信半疑でした。
でも、外でのプログラム(通年のワイナリー作業等々)を経験されると、まず身体が整ってきます。意外に外に出ると疲れるんですよね。
健康的な疲労で、しっかりと夜に寝られて、朝、普通に起きられるようになる。
そうすることで、生活のリズムが自然に整ってきます。
また、晴天率が高いこの地域、ワイナリーからの眺めは格別です!日々、うつり変わる山々を見ながら作業をしていると、心が癒されてくるそうです。この夏、高級ワイン用のブドウを収穫していた利用者さんが「心が無になって、余計なことを考えなくていい」と日焼けした顔で仰っていました。

休職に至らぬとも、日々踏ん張ってみなさんお仕事をされていますよね・・・
理不尽なことにブンブンと振り回されて、ヘトヘトになったりしていませんか?
自分の中で引っ張り過ぎているゴムが切れたり、べろぉんと伸びきってしまう前に
一度、深呼吸をしにいらっしゃいませんか?

きっと、ここの自然は、ちょっと疲れちゃった心と身体を細胞レベルから再生してくれるんじゃないかな?
また、自分の力を発揮できるようになるために、一度でも二度でもいらしてください。