イベントとお店巡りからみる 上田暮らしの楽しみ
文:サポーターるこさん
私は2020年10月、上田市地域おこし協力隊の着任に伴い上田市への移住が実現しました。2023年9月に任期を満了し退任し、上田の移住生活第二章へ。「うえだ移住テラス・特集記事」には3回に渡り移住への思いや上田の推しポイント、愛犬との生活について記させていただきました。最終の第4弾となる今回は、イベントとお店巡りにフォーカスをした上田暮らしの楽しみを紹介させていただきます。

「上田に来たばかりの新鮮な視点や感覚、感動を残したい」という気持ちから移住当初に始めたX(当時Twitter)。4年半の上田暮らしを振り返るにあたりあらためて見直してみると、やはりカフェや飲食店の投稿が多く出会いや発見を楽しんでいたことを再認識しました。
興味のアンテナを立ててみる
住む環境、仕事、地域コミュニティ等全てに変化がある移住暮らし。暮らしてみて初めてわかること、想定できなかったことや困惑ももちろんありますが、そうした中でも暮らしを楽しむ要素の一つに、興味のアンテナが立ちやすいことへの関わりがあります。家や職場以外の第3、第4の場所を見つけることが視野の広がりにも繋がりました。イベントやお店を巡る楽しさは暮らしのアクセントとなっています。日常では澄んだ空気の中、山々に囲まれた風景を眺めながら愛犬と散歩できることが移住当初から変わりない喜びです。また、好きな発酵食をはじめ地元産中心の食生活ができることや車で直ぐに行ける範囲で温泉が選べるほどあることも幸せです。上田に来てからの出会いと今も繋がらせていただいている方々の存在も大きく、有難く感じています。
イベントを通じて楽しむ上田エリア
上田エリアではほぼ毎月どこかの地域で魅力的なイベント開催があります。路地や広場を会場としたマルシェスタイルの出店型は食べ物のお店だけではなく、オリジナルブランドの服飾雑貨、古本、植物、古道具店など様々。作家さんや生産者さんとの距離が近く、気さくにお話しができ、作品についての思いやストーリーを直接聞くことができるのも魅力的です。


イベント出店型から実店舗を構えられるお店も増えてきているように感じます。最近オープンされた2店舗についてご紹介します。1店舗目は、人気のドーナツ専門店、「NAGMO DONUTS(ナグモドーナッツ)」さん。2024年10月に実店舗をオープンされました。イベントにご出店の際、直ぐに売り切れてしまうことでも有名。「揚げたてのフレンチクルーラーを食べていただきたかった」と、実店舗オープンへの思いを店主の方からお聞きしました。2店舗目は、2025年1月に真田町にオープンされた「若林パン」さん。開店前に行列ができ、あっという間に売れ切れてしまうほどの人気のパン屋さんです。2店舗とも古い建物をリノベーションされています。


お店との出会いが暮らしの彩り・活力に
元々カフェ巡りが趣味で移住当初から休日に少しずつ巡りました。古民家や空き家をリノベーションした場づくりにも興味があるので、素敵な場所に出会えた時にはとても感動します。お店の方とのお話しで聞くことができた「思い」や、心地よい空間で過ごす時間も暮らしの彩りと活力に繋がっています。
2025年3月、柳町に古民家を改修し発酵を体験・体感がコンセプトのお店、醤油醸造所&発酵バル「勢登家」さんがグランドオープン。年月を重ねた梁や柱から醸し出される独特の雰囲気と天井からの採光によって温かみのある空間が広がります。
上田の発酵文化の新たな発信地となる場所が生まれ、ますます「上田だからこそ」の楽しみに触れられる機会が増えそうです。


同じく2025年3月にグランドオープンされるアロマ・ハーブ&カフェ HIPOCAMPUSさんは上田電鉄別所線の最終駅「別所温泉駅」から徒歩5分の場所にあります。アロマオイルやハーブディーの原料はほぼ上田市産のもの。地元素材で五感を通じたリラックスを体感できることに豊かさを感じます。


上田に移住した方がオープンされているお店に伺う機会も多くありました。
2023年3月、真田町にオープンしたカレー店「と」さん。オーナーさんは東京から移住され、建物をリノベーションし開業。置物や家具などにもセンスを感じる素敵なお店です。


環境との親和性 在りたい暮らし方
昨年末久しぶりに地元(関東圏)に帰省した際、上田での暮らしを客観的に見たことで自分にとっての豊かさが何であるかを再確認しました。慣れ親しんだ日常生活がいかに貴重であるか…。上田に戻った際に感じた「ホーム感」も嬉しかったです。到着したその日のうちにお気に入りの霊泉寺温泉へ行き、整えました。
交通の利便性等の条件として挙げられる「暮らしやすさ」の他にも、肌感覚的な「親和性」が多いほど心地よい暮らしに繋がると思っています。その感覚は今後も大切にしていきたいです。何気ない日常とアクセント的に楽しむことのバランスを取り、在りたい暮らしを続けたいです。
