「あったら良いな」を自分たちで作る。自治力で上田市を楽しもう!
文:サポーター野々村さん
はじめまして、「信州おやこさんぽ」です。
「信州おやこさんぽ」は、長野県子育て世代向けおでかけサイト「信州おやこさんぽ」<外部リンク>を運営しています。
サイト運営のみならず、長野県で子育てをしていくなかで感じた「あったら良いな」を形にすることに挑戦しています。
運営はボランティアで行っているためスローペースではありますが、長野県で子育てすることがポジティブな経験になるようなアクションを意識して活動しています。
「信州おやこさんぽ」を作ったきっかけ
結婚を機に7年前に東京都から上田市に移住をしました。
夫は埼玉県出身で就職を機に上田市へ転入したため、夫婦共に県内・市内の方たちとの繋がりが希薄な状態での移住でした。
移住当時、不安を少しでも軽くしたいとネットで移住情報を調べましたが、出てくるのは農業や飲食店オーナーの移住経験談や山や田んぼに囲まれた田舎暮らしの事例がほとんどで上田市のような地方都市の移住後の実例を知ることが出来ませんでした。
同じように不安を抱えて移住する人が少しでも減って欲しいという気持ちが「信州おやこさんぽ」を作る原動力になりました。
転機は「テレワークながの」
妊娠・出産を経て、東京との二拠点生活から上田市での生活を本格的に始めた際にも「困った」と思うことがありました。
週末に子連れで行くことができるお出かけ情報をどう得れば良いのかが分からなかったのです。
「上田市 子連れ(赤ちゃん) おでかけ」をネットで検索すると、結果として出てくるのは「子育て支援センター」ばかり。
子育て支援センターは、平日に母子でほっと一息つける場所として最良な施設ではありますが、せっかくの長野県移住。
週末は親子で長野県を楽しみたいという気持ちがありました。
地元出身の方に子連れでの週末の過ごし方を伺うと大型スーパーが定番とのこと。
長野県に住む子育て世代が気軽に県内を楽しめる情報が足りないのでは?と、長野県の子育て世代向けおでかけサイトの需要を感じました。
当時、サイト作りは未経験。サイト作りの知識を深めたいと考えていたところ、「非雇用型テレワークながのスキルアップセミナー」に出会い、受講を決めました。
受講後、個人でデモサイトを作りながら、同じ想いを抱いているママたちとサイトを運営することが出来たらより良いサイトになるのではないか?という気持ちが膨らみました。
セミナーのコミュニティグループにて同じ想いを持ってサイト制作に関わってくれる人を募集したところ、4名のママが集まってくれました。
子育て世代向けお出かけマップ作りは地域発元気づくり支援金を活用
サイトを運営していくなかで、子育て世代向けのおでかけ情報を紙媒体で発信することにも需要を感じました。「あったら有り難い」と賛同は集まるものの、「どこが作ってくれるのか?」と、それだけでは形にはなりません。「では、作ることに挑戦しよう!」と行動に移そうと思いましたが、信州おやこさんぽはボランティアでの活動なため、資金がありません。
そこで活用したのが「地域発元気づくり支援金」です。
「地域発元気づくり支援金」は県民が活用できる地域づくりの支援金です。
支援金を活用するなかで感じたのは「あったら良いな」を形にすることに対して県や市、また地域の人々がとてもポジティブに応援をしてくれるということです。
支援金という形での資金補助もですし、事業がスムーズに進行するために協力をしてくれる方たちも多数いてくださり、そのおかげで事業を形にする事ができました。
上田市は市民がチャレンジできる風土がある
上田市はどんな地域か?と問われると、私は【自治力のある地域】だと言っています。
上田市に移住して7年が経ち、知り合いも増え、地域の行事やイベントにも参加する機会も年々増えてきています。
そのなかで感じているのは市民活動が盛んだということ。
上田市は、自由画教育運動や農民美術運動を大正時代に展開した山本鼎が活動の拠点にしていた地でもあります。
市民活動がしやすいのは長い年月をかけて地域の人々が築いてきた風土なのかもしれません。
正直なところ、行政のサポートやサービスが子育て世代に対して手厚いとは言い難く、他地域のことをうらやましく感じることもしばしばあります。
でも、それを指を加えて待つだけではなく、同じ想いを抱えている人たちとアクションをし、地域をより住みやすく、楽しくする「余白」「空気」「自由」「人の繋がり」が上田市にはあります。
「あったら良いな」を自分たちで作る。
これからの上田市も市民の力で楽しくなる!と感じています。
信州おやこさんぽも一市民として今後も子育てをこの地でさらに楽しめるようポジティブに活動していきたいです。